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G12 地名で紐解く歴史

アイヌ先住民族の言語が多く残る、北海道。サッポロ、チキウ、ワシベツ、ボコイなど、日本人が、後から当て字をした地名が普及しています。興部や(おこっぺ)や音威子府(おといねっぷ)など、道産子でも読むには難しいものがあります。同名や類似の地名もあるので、ご注意ください。紋別と門別、 江差と枝幸、留寿都村寿都町など。
明治以降、本州から多くの移住者を受け入れてきた北海道。先住民族倭人の、混住の積み重ねの歴史でもあります。道南の伊達市は、19世紀末、伊達邦成が明治政府の命を受けて有珠郡管理を行ったのが語源です。今もなお、武家社会の名残のある祭りが受け継がれています。道央の北広島市も、同時期に、和田郁次郎をはじめとする広島県出身者の移住が語源となります。地名も独特ですが、地形の複雑さも旅行者の皆さんには難解かもしれませんね。伊達市のエリアは、太平洋沿いのみならず、壮瞥町を飛び石に大滝区を含みます。室蘭港で有名な室蘭市の地形は線が複雑で、ガイドかカーナビが必要でしょう。
 
西胆振地方は、北海道でも比較的温暖な気候に恵まれ、自然の恵みへの感謝と畏怖の気持ちを忘れない先住民族の精神が、今も息づいています。とかく気ぜわしい現代人の私たちも、彼らに見習いたいものです。