お題「怖い話2」 短編集
(昭和)
小さいときは怖いものがいっぱい。
カエル、雷、アニメ「ポパイ」に出てくる鼻のでかい怪物。くみとりぼっとん便所。← しかも、暗く静まり返った仏間の、曾祖父や叔父の遺影の下を通らないといけない。えすかえすか(九州弁 怖い)!
だが、あまり怯えているとずるい年上の子(姉)から嘲笑されるだけなので、自然と耐性がついていった。
小学校のいじめもしかり。騒がず返答せず出来るだけポーカーフェイスでいたら、かつ、交通量の多い道を選んで歩いたら、自然とそれは消えていった。
しかし、先生方は悪童どもの把握はされていたと思う。小3から中3までの間、クラス替えは5回あるが、メンバー5人のうち1人も同クラスにはならなかったから!
(平成)
成人した私は、結婚相手とうまくいかなくなっていた。自分の事を棚に上げ、女性のからだの一部を嘲笑し、傷つける。対話もいたわりもなくなったので、小金を貯めて別れようとしていたところ、彼はてるてる坊主のような姿で人生を終えた。
それ自体は怖いとは思わない。ただ、その数日後(初七日前)に、飲食店に私一人で来店したら
店員さんが、食器二人分をせかせか用意して、私が否定しても全然耳に入ってなかった。何度も何度も呼びかけて、はっと我に返られたけど…。あのとき、あの人もテーブルに座っていたのかしら。合掌。