語ろう

オーバー50を応援する日記的ブログ 

北海道についてあれこれ考えました

みなさん、イランカラプテ!沖縄の皆さん、めんそーれ。中国の皆さん、ニーメンハオ。北海道では、イランカラプテ(アイヌ語のこんにちは)をおもてなしの合言葉にしようという取り組みを始めました。洋の東西を問わず、老若男女すべての方に、心地良いおもてなしを致します。しばれる冬も新緑の春も涼しげな夏も食欲の秋も、いつでも温かくお迎えします。四方向を太平洋、オホーツク海日本海に囲まれ、湿原、湖沼、火山や山岳など地球の神秘の世界が多くあります。気温は涼しく低湿で、梅雨や台風はあまり影響がありません。日本では最北ですが、緯度はアメリカ、ヨーロッパの主要都市とほぼ同じ位置です。こうした地理的条件を生かして、欧米とアジアを結ぶ都市を目指しています。恵まれた自然環境を活かし、滞在型の観光地作りに取り組んでいます。
 
 
いささか堅い話になりますが、TPP(環太平洋パートナーシップ)協定について、食と農が主幹産業の北海道は真剣に取り組んでいます。原則として、すべての関税を撤廃することを目標としています。農業のみならず、サービスや貿易、労働面において協定作りが進められています。道では、有機物を使った肥沃な土壌から作物を育てる、クリーンな農業の取り組みを進めています。農林・水産業第一次産業。工業などの加工業は第二次産業。物流・販売・サービスは第三次産業。この、第一次~二次~三次をひとつに産業化した「第六次産業」という試みが、若い農業従事者を中心にひろがりつつあります。価格も自由に設定でき、顧客の嗜好とニーズがすぐに分かるので、やりがいがあるそうです。少子高齢化、つまり人口減少がわが国で最も進んだ北海道では、先手先手を打って需要を掘り起こす必要があります。その打開策は、なんといっても食と観光の充実にあります。
 
JR北海道は、岐路に立たされています。道内は夏と冬の気温差が50度以上あり、車両への負荷は大変なものです。除雪も費用がかかります。他の地方にはない大きな出費がのしかかり、その上線路は徐々に劣化していきます。人口減で収益が見込めないので、経費と人件費を抑えに抑え、メンテナンスは二の次になっていきました。鉄道の民営化自体、荷が重かったのかもしれません。
しかし、問題点のうみは出尽くしました。経営陣も現場も初心を思い起こし、ひとつひとつ乗り越える気概が感じられます。全国のみなさんのあたたかいご支援が、再生の一歩になります。
 
半年間の雪と氷の季節が、良くも悪くも北海道の「らしさ」を育てます。雪と氷でレジャーができ、雪解け水は名水になります。名水はうまい米とうまい酒を作ります。経済と交通が停滞するのは否めません。静寂と忍耐の長い生活で、「しゃあねーな、いいんでないかい」、小さいことは気にしない、大きなことはやりたがらない道産子気質が育ちます。隣の青森県と離れているので、客観性や競争意識が低いかも…。人間性はゆるやかなので、ストレスはたまりにくいかもしれません。
しかし、広大な大地と手付かずの自然は、異常気象が日常化した今はとても貴重な財産です。想定外の災害が起きてそれが崩壊する前に、一度北海道においでください。