語ろう

オーバー50を応援する日記的ブログ 

心が軽くなるジュモン

S時代もよく使われていた

 昭和のばあちゃん、おばちゃんたちがよく使っていた言葉

 「しょんなかたい」  某地方の方言。しかたない、という意味。 
  成績や対人関係でうまくいかず、べそかいて帰ってきても、じじばばと母は淡々と受け止めてくれた。(父は勤務中)相手や原因を根掘り葉掘り聞くことはなく、いっつもこういったのさ。

 「しょんなかたい」   

気持ちがフラットになれる

 えっ、それだけ?相手の家に乗り込んで文句言わないの? と思いながら、アニメの再放送やおやつで機嫌はすぐ直っていった。年月が経つと、私も大抵のことではうろたえなくなっていった。

 あの日あの時 学校や教師にクレームつけにいっていたら、私らはただのモンスターファミリー。




風が強けりゃ自転車を倒せ

 人の長所を過信したらだめ。いつも優しい人なんて、絶対にいない。(そんな人は陰で発散している)
人を見たら、その人の状況や表情を読んで、ソーシャルディスタンスを取ることが大切だ。
 風が吹く前に、初めから頭を低くして目立たないようにしよう。

 じじばばも母も亡くなってだいぶ経つ。彼らの世代に差し掛かった私はふと思う。
戦争と差別と貧困を味わってきた世代は、あきらめという名の鎧を装着していたのではないか?周囲と団結するほど分かり合えない、知恵も余裕もない、でも不満と疑問は残っていく。魂の火を子孫に託し、
「しょんなかたい」をつぶやきながら生きていったのだ。

 
 現在、新型ウィルスの蔓延と異常気象で世界は大変なことになっている。もしかすると、大不況を口実に抗争紛争が起きないとも限らない。そのときに、「しょんなかたい」では済まされない。


やさしさ